※2024年4月11日に更新
これまで医療機関やマーケティング会社を対象に、15年程、SaaS営業に従事してまいりました。リーダー、マネージャー、営業部長と、現場から管理職まで一通りの営業経験をしており、現在は営業フリーランスとしても活動しております。
毎月の営業ノルマに四苦八苦する成績不調の営業マン。
上司からはパワハラまがいな圧力を受け、クライアントからもクレームまがいな対応に悩まされ、歯を食いしばる毎日。
はたまた、営業成績優秀で順風満帆の営業マン。
会社からもクライアントからも評価され、傍から見るとなんの悩みもないのだろうと羨ましがられる存在。
意外に思われるかもしれませんが、営業成績や立場はどうであれ、営業マンには共通して抱く(ことになる)感情があるのです。
それは、圧倒的行き詰まり感
今まさに感じられている営業マンもいれば、今時点ではまったく抱いていない営業マンもいるはずです。ただ、早かれ遅かれ抱くことになる感情の一つと言えるでしょう。
今回は、そのような「営業マンが抱く行き詰まり感の理由とその本心」について、まとめていきます。
今の状況を少しでも改善したい、今こそ何かを変えたいと本気で感じるあなたへ、かきっかけに繋がれれば幸いです。
- 日々の営業活動に行き詰まりを感じている人
- 営業マンとして新鮮味と刺激を求めたい人
- 営業マンとしてのキャリアを考えている人
- 今こそ何かを変えたいと思っている人
- どうにか今の現状を打開したいと模索している人
目次
営業マンが抱く行き詰まり感とは?
あなたが、ふとした瞬間に抱く「行き詰まり感」とはどういうものなのでしょうか?
実は、「行き詰まり感」と一括りにしても、状況や立場によって根本的な原因は変わるものなのです。
例えば、これまで四苦八苦していた毎月の営業ノルマ。
営業ノルマを安定的に達成できるこことを第一目標にがむしゃらに営業していたものの、ふと安定的に達成できるようになると、
で、何がしたいんだっけ?
なんか飽きてきたなぁ。。。
また、社内の別の営業マンと比べて、好成績を続ける営業マンの場合には、
こんなにも社内貢献しているのに、全然給料あがらないなぁ。
このまま営業マンを継続して、昇進しても大丈夫なのかなぁ。
さらに、人生における様々なライフイベントにおいても、
結婚しても、今の給料のまま無事家族を養えるのかなぁ。
こどもが生まれても、今の残業や休日出勤は変わらないのだろうか。
その感情から何も行動を起こせずに歯を食いしばってしまうことこそが、「行き詰まり感」を抱く最大の原因と言えます。
「行き詰まり感」を抱く前に、あなたが本心から思い描いている感情に目を向けてみましょう。
営業マンが行き詰まり感を抱く主な理由(本心)
①営業成績の不調
今目の前にある目標に対して、思い通りに進捗していない状況が、今のあなたの心理状態を物語っています。
特に、営業成績が伸び悩んでいる時や安定的な成績を出せない時に、良くなる(改善される)イメージが沸かなくなることが一番の原因と言えるでしょう。
営業成績の不調が原因である場合、「今よりも営業成績を上げたい!」「自分の営業スキルを向上させたい!」という本心から来るものです。
その本心に歩み寄るために、自分を成長させるための行動が必要不可欠です。
②刺激や新鮮味のなさ
営業ノルマに対して安定的に成績を作れるようになると、途端に刺激や新鮮味のなさを感じることもあるでしょう。俗にいう「飽きてきた」という感情です。
日々の営業活動や環境に変化がないために、「果たして自分は成長しているのか」「この状態を継続しても良いものなのか」と少し物足りなさを感じていることが一番の原因と言えるでしょう。
刺激や新鮮味のなさが原因である場合、「ワクワクする感情を得たい!」「今を変えたい!」という気持ちの裏返しによるものです。
その本心に歩み寄るためには、今ある心理的安全性を少し取り払う勇気と行動が重要になります。
③キャリアや将来への不安
年齢を重ねてきたり、ライフイベントの過程で、自身のキャリアや将来に対する不安を抱くものです。
「このまま自分は営業マンとして一生を終えるのか」「今の会社で昇進するのが幸せなのか」と、このままでは行けないのではないかと一寸の不安を抱いていることが一番の原因と言えるでしょう。
キャリアや将来への不安が原因である場合、「今のままでは良くないのではないか」という本音をある程度持ち合わせている状況から生まれている感情の可能性が高いです。
その本心に歩み寄るためには、本心を押し殺さずに自分自身に耳を傾けることが最も重要になります。
④評価やお金に対する不満
周囲に比べて、営業成績を安定的に上げられるようになると、評価やお金に対する不満を持つものです。
「成果を上げているのになぜ給料が上がらないのか」「成績を上げていないあの人よりなぜ評価や立場が低いのか」と、現状に対する不満を抱いていることが一番の原因と言えるでしょう。
評価やお金に対する不満が原因である場合、「自分はもっと評価されるべきだ」「評価やお金があがれば、さらに成果を上げる自身とモチベーションがある」と、自信に満ち溢れている状況かと思います。
その本心に歩み寄るためには、今ある根拠のない自信(良い意味)を礎に、新しいことにトライする勇気と行動が重要になります。
⑤時間や働き方への不満
年齢を重ねたり、家庭を持つようになると、時間や働き方に不満を持つものです。
そのような「時間の融通が利かない」「強制的な出社義務」に対して、疑問を抱いていることが一番の原因と言えるでしょう。
時間や働き方への不満が原因の場合、「時間や働き方を変えても、同等もしくはそれ以上の成果を上げられる」という自信を併せ持っている状況かと思います。
その本心に歩み寄るためには、理想として描いている時間配分や働き方を実現するために、時間を捻出し、行動に移すことが何より重要です。
営業マンの行き詰まり感を解消するための具体的な方法
それぞれ、順に見て行きましょう!
①営業成績の不調
営業成績が伸び悩んでいる時や安定的な成績を出せない時に、良くなる(改善される)イメージが沸かなくなることが一番の原因です。
そのため、まずは個人の営業スキルを向上させる(見直す)ことが重要となります。最も短期的に成績に結び付けられることとしては、社内の売れている営業マンを徹底的に真似ることから始めましょう。
例えば、話の組み立て方からイントネーションまで、一言一句逃さず完璧にコピーしてみてください。簡単にメモする程度では100%覚えられませんので、営業同行をお願いし、まずはボイスレコーダーなどで録音してください。商談の合間や出勤退勤後も、YouTubeやゲームに費やすのではなく、ただひたすら耳にタコができるまで聞きまくってください。
その他には、自身や社内の直属の上司では発見しづらいことも往々にしてありますので、外部のメンターや他業種で結果を残している営業マンに相談してみるのも手です。商材に多少の違いはあれど、商品を売るプロセスが大きく乖離することは少ないため、自身が取り扱う商品でも、話の組み立てやトーク内容など代用ができないかを真剣に考えてみましょう。
普段とは少し違った行動を促すことで、より把握しづらかった弱みについて発見できるきっかけになります。
- 社内の成績優秀な営業マンを徹底的に真似する
- 本を読む
- 外部のメンターに相談してみる
②刺激や新鮮味のなさ
刺激や新鮮味のなさを感じる時に、よりワクワクとする感情を期待するが故に、より面白みを感じにくくなることが一番の原因です。
毎日同じような相手に、同じようなトークを繰り返し、同じように社内手続きを進めると、営業マン誰しもが新鮮味がなくなるものです。良くも悪くも、定型化することにより業務上の負担や心理的な負担は軽減されるでしょう。
しかしながら、物事を同じように同じような角度で見続けてしまうと、どんなに美しく魅力的な景色が広がっていたとしても、当たり前化してしまうものです。
その場合、普段やり慣れていない分野に少し足を伸ばしてみましょう。
例えば、商材や業務範囲、接する相手など、慣れ親しんだ分野から多少ズレた活動を始めてみましょう。自分の知識や業務が、いかに偏っているかを自覚すると共に、これまでの営業活動の見方を変えることや刺激を与えるに違いありません。
もし、それ自体が難しい環境なのであれば、「お昼ご飯を変える」「革靴を逆の足から履いてみる」など、日常生活から違った行動を取ってみましょう。
- 販売する商材を変える(別商材にも挑戦する)
- 業務範囲を変える(広げる)
- 接する人を変える(社外の人との接点を増やす)
- 環境を変える(転職する)
- 副業をしてみる
- 働き方を変える(個人事業主として活動してみる)
③キャリアや将来への不安
自身のキャリアや将来に対して、このままでは行けないのではないかと不安を抱いていることが一番の原因です。
「今のままでは良くない」と本心では思いつつも、その本心を押し殺している場合も多く、結果的に行動よりも先に不満を口ずさむことに繋がっているのかもしれません。
その場合、「今のままで自分は満足なのか。これ以上の幸せはない」と強く断言できるようであれば、あなたは安心して今の道を突き進むべきです。
反面、「もう少し働く時間を制限したい」「給料を上げたい」など、何かしらの要望が上がるようであれば、その目指すべき姿に向けて、行動を促す必要があります。
その方法としては、「誰かに相談する」「行動してみる」の大きく2択になると考えております。というよりは、「誰かに相談する」というのも、結果的に自分自身を突き動かすためのカンフル剤でしかなく、結論は「行動してみる」の1択になります。
相談した上で、自分には難しそうと投げ出すこともあります。
それは、本当に今のままでも構わないという意思表示なのか、ただただ行動を起こすことに対する言い訳なのか。
誰よりも、まずは、自分自身の声に耳を傾けることが重要です。
- 直属の上司や社内上層部に相談する
- 社外の友達や知り合いに相談する
- 外部のメンターに相談する
- 環境を変える(転職する)
- 副業をしてみる
- 働き方を変える(個人事業主として活動してみる)
④評価やお金に対する不満
現状の社内評価やお金に対して、不満を抱いているため、自信に満ち溢れている状況です。
ある程度、継続して安定した成績を残せている場合には、その「根拠のない自信(良い意味)」を礎に、さらにさらに新しいことに身を投じてみることをおすすめします。
残念ながら、余程のベンチャー企業や人事評価制度が整っていない企業ではない限り、会社の評価制度や給与体系を大幅に切り替えることは不可能です。それは、あなたご自身に何か問題があるという訳ではなく、外的要因によりどうしようもない領域が存在するのも事実なのです。
もしあなたが、評価やお金に対する優先度が高いのであれば、いち早く環境を変え、新しいことに挑戦する方向に進まれるのが望ましいです。抗議をしようが、議論をしようが、想定している良い結果にはつながらないことが往々にしてあるものです。
であれば、その今ある「根拠のない自信(良い意味)」の鮮度が落ちる前に、前向きな行動に時間を投下し、あとは勇気を持って全力でトライしてみましょう。
- 直属の上司や社内上層部に相談する
- 外部のメンターに相談する
- 環境を変える(転職する)
- 副業をしてみる
- 働き方を変える(個人事業主として活動してみる)
⑤時間や働き方への不満
現在の時間や働き方に対して不満を持っている場合、理想の働き方を実現することを、どれくらい本気で考えているかが重要になってきます。
前述と一部重複しますが、「今のままでは良くない」と本心では思いつつも、その理想の働き方を実現するために、何かを犠牲にする覚悟が必要不可欠です。
例えば、その理想のために「知識やスキルを習得する」「業務効率を徹底的に引き上げる」など、今以上にビジネスパーソンとしての水準を引き上げることが何よりも近道になります。
しかしながら、そのためには、まずは「時間を捻出し、投下する」しかないのです。
今の不満を、今後に引き継がないためには、今以上に行動を促すための時間を作り出すことが何より重要です。
- 周囲で理想的な働き方を実現している人をモデルケースにする
- 外部のメンターに相談する
- 環境を変える(転職する)
- 副業をしてみる
- 働き方を変える(個人事業主として活動してみる)
まとめ
今回は、「営業マンが抱く行き詰まり感の理由とその本心」について、まとめてみました。
営業マンには、成績や立場はどうであれ、共通して「行き詰まり感」を抱くことが往々にしてあります。今まさに充実している営業マンであっても、また違う感情を抱くのも当然の心理です。
そのような「行き詰まり感」を抱くことが必ずしもマイナスという訳ではありません。本心では感じているものの、自分の感情に蓋をして、抑え込もうという気概も尊敬に値します。
しかし、あなたの人生を歩むのは、あなたご自身なのです。
自分に嘘をついてまで、無理をしすぎるとガタが来るものです。
今まさにあなたは、「今こそ何かを変えたい!」と強く感じているのではないでしょうか?
これからのあなたを変えられるのは、紛れもなくあなたお一人だけです!
もちろん、何かを変えるには相応の勇気と行動が必要不可欠なので、今よりも一時的にしんどい思いもするでしょう。
「今こそ何かを変えたい」という感情は、鮮度が命です!
何もやらなければ、何も変わらないだけなので、それもまた答えでしょう。
あなたの勇気ある行動を、陰ながら応援しております。